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佐々木譲の散歩地図

GLP和解参加をニュースで

googleのGLP問題で、NHKの取材を受ける。
わざわざこの避難地までスタッフがやってきてくれたぐらいなのだから、和解参加、GLP歓迎という小説家は、どうやら少数派なのだろう。

ニュースで使われる発言なので、遠回しな言い方をせず、言い切ることを心がける。なので、ふだんより過激なことを言っているように感じられるかもしれない。30日夜9時放送のNHKニュース、GLP問題特集で。

日本文藝家協会やその他の団体の対応についても感じるところを語ったが、マイクを切られていたときのはずで、放送はされないだろう。

わたしが入っている日本ペンクラブも和解に反対する声明を出したと聞いた(これを伝えるメールマガジンはまだきていないはず)。それにしても、ううむ、だ。もしペンクラブまでJASRACのような振る舞いを始めたら、逆に日本の文芸の世界は痩せ細らないか?


関連する話題。
知らなかったが、日本ビジュアル著作権協会(JVCA)という団体があるのだね。GLP問題では、会員に和解離脱を勧めている。ここは、著作権をめぐっても、じつにアグレッシブな活動を続けているらしい。

この団体のことを知ったのは、仲俣暁生氏のサイトで。
http://d.hatena.ne.jp/solar/20090425#p1
きょうの記事で、曽我陽三JVCA理事長と半田正夫青山学院大学常務理事との対談が一部引用されている。この対談を読むと、世の中には著作権について、わたしとは絶対に理解し合えないひとがいるのだなと感じる。「本」とはどんなものなのか、という根本の部分で、わたしとこのひとたちとでは認識がまったくちがうのかもしれない。

たとえば、読書好きのひとたちのあいだを次々と渡っていって、二十年か三十年後、モロッコの木賃宿のロビーでついに最後の綴じ糸も切れてばらばらになる、というような本と、その本の生涯を、わたしは理想のひとつとして夢見る。でも上記対談のひとたちはちがうようだ。モロッコまでの旅の途中の読者からも確実に印税が入ってくる機能を持った商品ができたとき、それを理想の本だと思うのだろう。

下のサイトも、この協会について、とても納得できることを書いている。
http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt/47151925.html
by sasakijo | 2009-04-25 21:17 | 日記