ここは佐々木譲が開設している備忘録ブログです。日々の暮らしと、本、映画について書いています。


by sasakijo

彫刻の森を歩く

きょうも札幌滞在。北海道はずっと天候不順だったけれど、ようやく六月らしい空。
札幌芸術の森に出かけた。鈴木吾郎展を観たこともあって、その勢いで、もっとたくさんの彫刻を観ようと。

丘陵地に拓かれた札幌芸術の森には、彫刻を展示した野外美術館がある。これまで二度行っているが、芸術の森センター(レストランがある)裏手の佐藤忠良、本郷新の小さなエリアしか観ていなかった。なんたって、全体で7.5ヘクタールという広さ、気合を入れないととても全部は回りきれない。

ボランティア・ガイドさんがいるというので、その時間に合わせてゆくと、幸運なことにガイドさんをお願いしたのはわたしひとり。説明を独占して聞きながら、園内をまわった。

第三期工事で完成したイスラエルの彫刻家ダニ・カラヴァンのエリアが、いまのここの目玉らしい。最初の「門-1」という作品から最後の「隠された庭」まで、二百メートルほどの距離に、八種類の大型造形作品。上り斜面にできているので、これを観るだけでもうバテ気味。丘の奥の福田繁雄らのエリアはパスしてもらった。

ノルウェーのグスタフ・ヴィーゲランの広場がちょっと印象的。5点の大作がほぼ円形のスペースを囲む。25年という期限つきのレンタル作品の展示なのだという。その先、安田侃の「間」という作品は尾根の上。ぜいぜい。

佐藤忠良の作品五点は、丘から下ってくると現れる小さな沢の両岸にある。このように、自然(ふう)の水の流れと組み合わせた展示は佐藤忠良の作品群だけ。このエリアだけ、庭園全体の中で空気感がちがう。

わたしの好みは、「足なげる女」それに、佐藤オリエをモデルにしたという「冬の像」。
その先に、佐藤忠良記念子供アトリエという施設が新設されていた。ここにも小品が二十点ほど展示されている。それにデッサン類が五、六点。

ここまでで一時間三十分。距離で言えば、全体の半分ぐらいだろうか。ボランティア・ガイドさんにはここでお引き取り願い、コーヒー・ブレイクとしてから、子供アトリエ裏手の具象作品の園遊路を歩いた。雨宮敬子「花まい」、本田明二「道標-けものを背負う男」がよかったな。

ちなみに、わたしの「彫刻の庭」の発想の原点は、目黒にある「長泉院彫刻美術館」だ。ここの屋外展示場がいい。急勾配の斜面に造られた、高低差のある小さな庭。ある短編に、この庭を登場させたことがある。
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by sasakijo | 2009-06-25 20:29 | 日記