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by sasakijo

『サードウォッチ』第二シーズン

『サードウォッチ』(制作ジョン・ウェルズ)第二シーズンを観終わる。

WOWOWで放映が始まったとき、何話かだけ観ていたシリーズ。そのときから、ニューヨークの現場系公務員(警察、消防、救急)群像劇であるこのシリーズのコンセプトに共感していた。

第一シーズンのDVDが出たときに買って観て、あらためてその質の高さに感嘆。先日(といっても半年ぐらい前になるのかな)第二シーズンのDVDが出たので購入、週に一話ぐらいのペースで観て、やっと観終えた次第。シーズン6まで制作されたシリーズだそうだけれど、日本でのDVD発売はこの第二シーズンまで。続きを観ることができないのが残念。

ジョン・ウェルズは大傑作テレビ・シリーズ『ザ・ホワイトハウス』のプロデューサーでもある。たいした人物だ。

第一シーズンの前半は、新人黒人巡査のデイビスの成長譚がメイン・ストーリーだったように思う。トーンも全体に明るめで、演出も少しコミカルなところがあった。でも後半からほかの登場人物たちのエピソードの比重が増え、少しずつシリアスさの度合いも増していった。

第二シーズンは、全体ではとても暗い。レギュラー登場人物である救命士のひとりは殺され、その射殺現場にいたもうひとりの救命士はPTSDから回復できないまま休職中。べつの救命士は女性医師との恋が破綻し、ひとりの消防士の結婚もあっという間に終わる。女性警官は生活苦から三人目の子供を中絶。偏見だらけで軽い青年警官も、その生い立ちの悲惨さを明らかにされる。

シーズンの最終エピソードは、中学生による銃乱射事件。いじめが理由とはっきり示される。珍しく、ストレートな社会批判の台詞で終わった、救いのない話だった。

とりあえず事件は一話ごとに解決する。あるいは決着をみる。でも、さほど大きなカタルシスがあるわけではない。むしろ、やりきれなさを感じる終わりかたのほうがはるかに多いという作り。だからといって、不満を感じさせることはなかった。

シーズン最終話を観終えたあと、強いお酒を少しだけ飲みたくなった。DVDを止めたあと、近所の静かなバーの片隅でシーズン全体のエピソードを思い起こしながら一杯、というのが、理想的だったかもしれない。近所に適当なバーなんてない、というのが、舞台であるマンハッタンとこことの違いであるが。
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by sasakijo | 2010-01-11 22:21 | 日記