あの日受験会場には
2010年 03月 07日
発起人は、閉館となる前の夕張市立美術館長だったU氏だ。わたしとまったく同い歳、同学年。美術館長を勤めたくらいだから、美術系大学の卒業だ。そこまでは知っていたのだけれど、高校三年の三月、わたしと同じく北海道教育大学を受験していたとは知らなかった。学科は、当時札幌分校に開設されていた特設美術科。
つまりわたしたちは同じ日、同じ受験会場にいて、札幌分校の体育館でおこなわれた石膏デッサンの実技試験も一緒に受けていたのだ。
課題はアグリッパだった。体育館は薄暗く(少々寒くて)、石膏像の細部を見つめることが難しかった。そのせいでわたしが不合格だったわけではないが。
コンサートとかスポーツの試合で、あの日あんたもそこにいたの?と驚くことはままあるけれど、こういう関係でこの「同現場」体験は面白い。というか、これほどキーワードが重なる他人も珍しくないかな?