人気ブログランキング | 話題のタグを見る

佐々木譲の散歩地図

『新米刑事ヴァランダー』シーズン1、2を観た

この一週間ばかりNetflixオリジナル『新米刑事ヴァランダー』を観ていた。ヘニング・マンケル原作の『ヴァランダー』シリーズは、ケネス・ブラナー主演でドラマ化されたが、このシリーズは原題が『Young Wallander』 ヴァランダーがマルメ南警察署勤務の新人警官の時代を描いたスピンオフ作品。

ヴァランダーの若いころを描いた『ピラミッド』という短編集があるが(未読)、このシリーズはそちらを原作にしていない。また、時代は現在に設定されている。いや、シーズン1(2020年から配信)で殉職した警察官の死亡年が、シーズン2で2022年と示されるので、近未来設定なのか。


Wikiによれば、撮影はリトアニアのヴィリニュスで行われたとある。シーズン2の鉄道駅周辺の風景には見覚えがあった。

原作もそうだし、このドラマ、ケネス・ブラナー版『ヴァランダー』シリーズでも当然そうなのだが、きわめて先鋭な社会問題を題材にして、観終わった後も不条理感が残る。でも、このトーンは好みだ。


刑事ヴァランダーの「前史」として、しかも時代を現在に設定するのであれば、このあと長くヴァランダー・シリーズを制作していくことも可能なのだな。

舞台となっているマルメ市は、通ったことがある。1992年、ストックホルムからコペンハーゲンに向かう鉄道旅行のとき(『ストックホルムの密使』の取材)に、船に乗り換えるために中央駅を出て桟橋まで歩いた。いまはオーレスン海峡には鉄道と自動車併用の橋がかかっていて、マルメで乗り換える必要はないようだ。


https://www.netflix.com/title/81011098


by sasakijo | 2023-01-29 09:50 | 映画・ドラマ・舞台